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ちぃたん 炎上の全記録|観光大使解任から著作権裁判まで

ちぃたん 炎上

2018年から2019年にかけて大きな話題となった ちぃたん 炎上 。一見かわいらしい着ぐるみキャラクターが、なぜ観光大使を解任され、著作権裁判まで発展したのか。ここでは事実のみをもとに、時系列でその経緯を解説します。

ちぃたん☆とは?

ちぃたん☆は、実在するコツメカワウソをモデルにした非公式マスコットキャラクターです。着ぐるみとしてSNSやYouTubeに登場し、「過激で体を張ったチャレンジ動画」が国内外でバズを起こしました。特にTwitterでは700万人以上のフォロワーを抱えるなど、一躍時の人となりました。

炎上の発端:観光大使任命と市民からの苦情

2018年1月、高知県須崎市は、ちぃたん☆を「観光大使」に任命。地元の公式キャラクター「しんじょう君」に続く新たなプロモーションとして注目されました。

しかし、SNSで投稿された内容が問題視されます。自虐的・過激・暴力的なパフォーマンスが一部市民の不快感を招き、「子どもに見せられない」といった苦情が市役所に多数寄せられました。

観光大使の解除と行政の方針転換

苦情を受けて、須崎市は2019年1月17日付で、ちぃたん☆との関係を正式に解除。観光大使としての任を解かれ、市との関係は断絶されました。市はその理由として「ちぃたん☆側と連携が取れず、市の方針にそぐわない行動が多い」と説明しています。

著作権問題と裁判へ発展

さらに問題は著作権の領域に発展します。須崎市は、ちぃたん☆のデザインが「しんじょう君」に酷似しているとして、2019年2月に東京地裁へ著作権侵害による差止め請求を提出しました。

この訴訟の背景には、ちぃたん☆側が国内外でグッズ販売・商標出願などを進めていたことも影響しています。

アニメ化中止と企業の撤退

裁判の進行中、ちぃたん☆を主人公にしたテレビアニメの放送も予定されていましたが、関係各所への影響を考慮して2019年2月15日に放送中止が発表されました。さらに、スポンサー企業や出版社もプロジェクトから撤退し、関連グッズやメディア展開は次々とストップ。

裁判の結果:ちぃたん☆に軍配

2019年9月20日、東京地方裁判所は「ちぃたん☆のデザインは著作権侵害に当たらない」との判断を下します。同年12月には知的財産高等裁判所もこの判断を支持し、須崎市の抗告を棄却。結果として、ちぃたん☆側が完全勝訴となりました。

裁判所は、「着ぐるみの表現や特徴には独自性がある」とし、しんじょう君との類似性を否定しました。

炎上後の影響と現在

裁判には勝利したものの、ちぃたん☆は行政や放送業界との関係を失い、テレビなどのメディア露出は激減。観光大使の解除、アニメ放送の中止、グッズ展開の停止など、活動の多くは縮小されました。

一方で、SNSでは引き続き動画投稿を行っており、過激系ゆるキャラとしてのファン層を維持しています。だが、かつての勢いと比べると、炎上以後の影響は無視できないものがあります。

まとめ| ちぃたん 炎上 が残した教訓

項目 内容
炎上の発端 過激なSNS投稿による市民からの苦情
行政対応 観光大使の任解除、市との関係断絶
法的争い 著作権侵害訴訟(2019年)→ちぃたん☆側が勝訴
メディア影響 アニメ放送中止、企業のプロジェクト撤退
現在の状況 SNS活動は継続中、メディア露出は低下

この騒動は、キャラクタービジネスにおけるガバナンスの重要性と、自治体との連携における信頼構築の難しさを物語っています。今後も、エンタメ業界や地域振興において参考にされるべき一例となるでしょう。

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