買ってはいけない高配当株はある?投資で気になる銘柄の選び方と代表的な米国株
2023年02月28日
資産運用の方法として株式投資が身近になりましたが、安定した利益を得やすい「高配当株」をご存じですか?
高配当株とは、その名のとおり、高い配当金を得られると見込まれる株の通称です。
高配当株は値動きが小さい銘柄が多く、長期的な投資商品といえます。普段は仕事でこまめに株価をチェックできない人にも始めやすいでしょう。
一方で、高配当株も株式投資のひとつですので、何もリスクがないわけではありません。「高配当株は買ってはいけない」という意見があるのも、当然です。
今回の記事では、高配当株を買うメリットと、買ってはいけない高配当株の特徴や見分け方についてご紹介します。
「買ってはいけない」と言われる理由を知っておくことで、リスクのある高配当株を見分けて後悔しない投資を始めませんか。
買ってはいけない高配当株の特徴とその理由
買ってはいけない高配当株の特徴は次の5つです。どうしてこの5つの高配当株を買ってはいけないのか、理由についてもご紹介していきます。
- 配当利回りが高すぎる銘柄
- 特別配当が急に上昇している銘柄
- 配当金が安定してない銘柄
- 自己資本比率が下がっている銘柄
- 長期的な赤字が続く銘柄
高配当株の購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
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配当利回りが高すぎる銘柄
配当利回りが高すぎる銘柄は、しばしば株価の低迷や業績の不振が背景にあり、配当継続が難しくなっている場合があります。
また、配当利回りが高すぎる場合は、市場の期待を下回る内容の決算発表があった場合や、業界全体の不振によって業績が悪化した場合に、株価が大きく下落する可能性があります。
そのため、配当利回りだけでなく、企業の業績や財務状況などを総合的に判断して、銘柄選択を行うことが重要です。
高配当銘柄にも優良企業がありますが、投資にはリスクが付き物であることを忘れずに選択するようにしましょう。
特別配当が急に上昇している銘柄
特別配当が急に上昇している銘柄を買うことにはリスクが伴います。
特別配当は通常、企業が一時的な利益を上げた場合に支払われるため、継続的な業績向上を意味するものではありません。
また、特別配当は通常、一度きりの支払いで、通常の配当とは異なり、継続的な収入を得られないため、将来の収益性に影響を与えることがあります。
さらに、特別配当が急激に上昇する場合、市場が期待する成長や業績向上を反映している可能性があるため、株価が過剰に評価されている場合があります。
したがって、特別配当だけでなく、慎重に企業の業績や将来性を分析し、投資判断を行う必要があります。
配当額が安定してない銘柄
配当額が安定していない銘柄を買うことは、株主にとって収益性に欠けてしまいます。
配当金は、企業が利益を出していることを示し、株主にとっては収益の一部を還元するものです。
しかし、配当金が不安定な銘柄は、企業の業績が不安定であり、将来的な配当金の不確実性が高い可能性があります。
また、将来的な業績不振によって配当金が減額や中止される可能性もあるため、リスクが高いと言えます。
そのため、投資家は企業の配当政策や財務状況を分析し、配当額が安定している銘柄を選ぶことが大切です。
自己資本比率が下がっている銘柄
自己資本比率が下がっている銘柄を買ってはいけない理由としては、その企業の財務体質が弱体化している可能性があることが挙げられます。
自己資本比率は、企業の自己資本に対する債務の割合を示す指標であり、高いほど財務的に安定しているとされています。
しかし、自己資本比率が低下している銘柄は、債務が増加している可能性があり、経営リスクが高まることが懸念されます。
さらに、財務状態が悪化している場合、将来的な配当の減少や株価の下落、企業存続の危機など、投資家にとってリスクが高くなることが考えられます。
そのため、自己資本比率が低下している銘柄については、投資を慎重に検討する必要があります。
長期的な赤字が続く銘柄
長期的な赤字が続いている高配当株には、注意してください。
配当とは、あくまで会社の利益を資金提供者の株主へと分配することが基本的な考え方です。
長期的な赤字が続いている銘柄は、経営状態に不安が残りますし、配当金を減配もしくは無配とする可能性が潜んでいます。
もちろん、災害の発生などによる場合や、設備投資などのコスト計上によって、一時的に赤字が発生することはどの銘柄でも起こりえます。
長期的な赤字が続いている高配当株には注意しましょう。
買ってはいけない高配当株の見分け方
これからは、「買ってはいけない」と言われている高配当株の見分け方についてお伝えしていきます。
見分けるときには、次の2点に該当していないか確認しておくといいでしょう。
- 減収減益の銘柄
- 株主への増配予定がない・減配している
減収減益の銘柄
長期的な赤字が続く銘柄を買うと、その企業の経営基盤に大きな問題がある可能性があります。
そのような企業は経営改善のために多額の投資を行わなければならず、その負担が株主に転嫁されることがあるため、投資家にとってリスクが高いと言えます。
また、赤字が続く企業は競争力が低く、市場環境に適応できていない場合があります。
そのため、将来的に収益が上がるという期待が持てないこともあります。
したがって、長期的に赤字が続く銘柄は投資家にとって不安定であり、注意が必要です。
株主への増配予定がない
株主への増配予定がない銘柄を見分けるには、主に以下の方法があります。
1.過去の配当履歴を調べる
過去数年間の配当履歴を調べ、配当金額が減少傾向にあるかどうか確認します。
2.決算報告書を確認する
企業の決算報告書を確認し、配当政策や将来の成長戦略に関する情報を探します。
3.業績や市場動向を分析する
企業の業績や市場動向を分析し、将来的に配当が維持できるかどうかを見極めます。
これらの方法を組み合わせて、株主への増配予定がない銘柄を見分けることができます。ただし、株式投資にはリスクが伴うため、自己責任で投資判断を行うことが大切です。
高配当株投資のメリット
高配当株投資のメリットは、次の4つです。
- 不労所得が得られる可能性がある
- 底値が限定されている傾向にある
- 値動きが安定している傾向にある
- 配当金が安定している傾向にある
高配当株投資は、株式投資のひとつですので、お伝えしているとおり減配・無配となるリスクや、株価そのものの下落のリスクがあります。
一方で、高配当株投資は株式投資のなかでも値動きや配当金が安定しているといったメリットもあります。
高配当株投資のメリットについて、詳しくお伝えしていきます。
不労所得が得られる可能性がある
高配当株投資のメリットとして、不労所得が得られる可能性があるという点があります。
高配当株は、定期的な配当を支払うことが多く、そのために株主は安定した収入を得ることができます。
また、長期的な投資においては、高配当株は資産形成に役立ちます。
定期的な配当を受け取ることで、受取金額を再投資することもでき、複利効果を活用して資産の成長を促進することができます。
さらに、高配当株は、株価変動に影響を受けにくく、市場の変動に対する安定性があります。
これらのメリットから、高配当株投資は、株式市場において安定的な収益を得たい投資家にとって魅力的な選択肢の一つとなっています。
底値が限定されている傾向にある
高配当株は、配当利回りが高く、株価が下落してもその分利回りが上がる傾向にあります。
つまり、株価が下がると配当利回りが高くなり、それにより買い手がつきやすくなります。
このため、底値が限定される傾向にあるとされています。
つまり、株価が下落しても、高い配当利回りによって株式が買いやすくなることから、株価がさらに下がりにくくなり、底値が限定されるとされています。
値動きが安定している傾向にある
高配当株投資のメリットの一つに、値動きが安定している傾向にあることが挙げられます。
高配当株は、一般的に、配当利回りが高いため、投資家にとって比較的安定した収益をもたらします。
また、このような銘柄は、財務面で安定している傾向があるため、株価変動が比較的穏やかであるという特徴があります。
そのため、株価が大きく下落することが少なく、長期的な保有に向いています。
このような値動きの安定性は、投資家にとって投資リスクを低減することにつながるため、長期的に安定的な収益を目指す投資家には魅力的な点と言えます。
配当金が安定している傾向にある
高配当株投資のメリットの一つは、安定した配当金が得られる傾向にあることです。
高配当株は一般的に配当性向が高く、利益の一部を配当金として株主に還元するため、その企業の経営状況が比較的安定している場合、一定期間にわたって安定した配当金を期待できます。
また、企業が配当金を増やす傾向がある場合、将来的な収益性の向上や企業価値の成長が期待されるため、高配当株投資は長期的な投資視点からも魅力的です。
配当金は株価に比べて安定しているため、配当金による利回りに注目することで、投資リスクを低減することもできます。
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買ってはいけない高配当株:JTの株価はどう?
JT(日本たばこ産業株式会社)の株価のメリットは、安定した株価推移と高配当性が挙げられます。
JTは日本を代表する大手企業で、たばこ市場でのシェアが高く、安定的な収益をあげています。
また、株主還元にも力を入れており、高い配当性向を維持しています。
このため、長期的な視点での投資に適しており、株価が安定しており、配当金も安定していることから、利回りの良い投資先として注目されています。
さらに、株主優待制度もあり、株主に対する特典も魅力的です。
米国株の代表的な高配当銘柄の銘柄ランキング【10万円以下】
これからは、米国株の高配当銘柄をご紹介します。
投資金額10万円以下で気軽に購入しやすい銘柄ですので、ぜひ参考にしてみてください。
Adobe
Adobeの株価のメリットは、同社がデジタルメディアやデジタルマーケティング分野で強力な地位を持っていることです。
同社は、クリエイティブプロフェッショナルや企業に対して、優れたソフトウェアツールとサービスを提供しています。
Adobe Creative CloudやExperience Cloudなど、同社の製品やサービスは、世界中で高い評価を得ており、競合他社と比較しても強力な市場地位を築いています。
また、同社は新しいテクノロジーの開発にも積極的に取り組んでおり、AIやAR/VRなどの分野でも先進的な取り組みを行っています。
これらの要因により、Adobeの株価は安定的な成長が期待されており、中長期的には高い投資リターンが期待できます。
アルトリア・グループ
アルトリア・グループはタバコメーカーの大手の一つで、多数のブランドを所有しています。
この企業の株価のメリットは、配当利回りが高く、安定的であることが挙げられます。
また、タバコ業界は比較的安定的な需要があるため、株価が安定しており、投資家にとって魅力的です。
ただし、健康意識の高まりに伴い、将来的に需要が減少する可能性があるため、リスクも存在。
アルトリア・グループは多角化を進め、CBDなど新たな市場にも進出しているため、今後も成長が期待できるという見方もあります。
AT&T
AT&Tは、通信事業、娯楽事業、メディア事業の3つの分野で事業を展開している米国企業であり、高い配当利回りが特徴的です。
また、大型企業であるため、市場の変動に対する影響が比較的少なく、安定した株価推移が期待できます。
さらに、業界内での巨大な市場シェアを持っており、その事業の基盤が安定していることから、将来的にも安定的な業績が期待できます。
加えて、5Gの普及に伴い、通信事業において需要が高まっていることもAT&Tの株価上昇につながる要因となっています。
エクソン モービル
エクソン モービルの株価のメリットは、安定した配当利回りと、世界中のエネルギー需要に対する需要の高さにあります。
同社は石油・ガスの生産から精製、販売までを一貫して手掛けるエネルギー大手であり、これまでの実績や信頼性から、多くの投資家から高い評価を受けています。
さらに、同社はエネルギー転換に向けた取り組みを進めることで、長期的な成長性も期待されています。
投資家にとっては、安定した配当収入と、将来的なキャピタルゲインの可能性がある銘柄として知られています。
インテル
インテルは半導体製造で世界的に有名な企業であり、その技術力は高く評価されています。
そのため、長期的に安定的な成長が期待されます。
さらに、安定的な財務体質を持ち、キャッシュフローが多く、長期的な成長戦略を展開する余裕があります。
インテルは高い配当利回りを持つことから、株主にとって魅力的な投資先となっています。
ファイザー
ファイザーは、創業170年以上の歴史を持ち、世界的な医薬品メーカーとして高い評価を受けています。
COVID-19ワクチンの開発・供給により世界中で注目を集め、株価は大幅に上昇しました。
同社は他にも、がん、心血管、炎症性疾患などの治療薬を取り扱っており、研究開発に多額の投資を行っています。
また、配当利回りも高く、安定的に増配しているため、投資家にとっては魅力的な配当銘柄としても注目されています。
これらの要因から、長期的な視点で見た場合、ファイザーの株価は安定した成長を見込めると言えるでしょう。
IBM
IBMの株価のメリットは、同社がIT業界の大手であることから、業界の中での地位が強いことです。
IBMは、長年にわたり企業向けのハードウェア、ソフトウェア、そしてクラウドサービスなど、幅広い製品やサービスを提供してきました。
このような企業の安定性と、幅広い事業領域があるため、業界のトレンドやマクロ経済変化に影響されにくく、株主に安定した利益を提供する可能性が高いとされています。
また、企業改革による収益性の向上や、新興技術分野での開発など、将来的な成長期待も高いため、中長期的には株価の上昇が期待されることもあります。
フィリップ・モリス・インターナショナル
フィリップ・モリス・インターナショナルの株価のメリットは、高い配当利回りと安定したキャッシュフローです。
同社は世界最大手のタバコメーカーの1つであり、収益性が高く、堅調な財務基盤を持ち、長期的なキャッシュフローが安定しています。
また、世界中に広がるブランドとグローバルな市場での強みにより、株主に堅実なリターンを提供することができます。
一方で、タバコ業界に対する規制の強化や減少する喫煙率による影響が懸念されることもあります。
そのため、将来的な展望についても注視する必要があります。
ベライゾン・コミュニケーションズ
ベライゾン・コミュニケーションズの株価のメリットは、通信業界での強い地位と安定性です。
同社は、全米で最も大きな携帯電話事業者の1つであり、多くの消費者や企業が利用する信頼性の高いネットワークを提供しています。
また、ベライゾンは、5G技術を積極的に開発し、今後の成長が期待されます。
さらに、高い配当利回りを維持しており、安定した配当収入を期待できることもメリットの一つです。
これらの要因から、安定性や配当収入を求める投資家にとって、ベライゾン・コミュニケーションズの株価は魅力的な投資先と知られています。
スリーエム(3M)
スリーエム(3M)は、創業100年以上の歴史と革新的な技術を持ち、多様な産業で事業を展開している企業です。
3Mは、世界中の企業や消費者に向けて、革新的な製品とソリューションを提供し、幅広い分野でリーディングカンパニーとしての地位を築いています。
このため、長期的な安定性が高く、投資家にとって信頼性の高い銘柄の一つとされています。
また、配当性向が高く、株主に対して安定した配当を提供しているため、収益性の高い投資先として注目されています。
米国株の代表的な高配当銘柄の銘柄ランキング【10万円以上】
続いて、投資金額が10万円以上の米国株をご紹介します。
10万円以上とまとまった投資資金が必要になりますが、アメリカを代表する主要企業で、安定した成長を続けている企業ですので、今後の成長にも期待が高まるのではないでしょうか。
アマゾン・ドットコム
アマゾン・ドットコムは、オンライン小売市場での圧倒的な地位にあります。
同社は、世界中の消費者が利用する豊富な商品ラインナップを有し、優れた配送サービスや顧客サポートも提供しています。
このため、同社の業績は順調に推移しており、安定的な成長が期待されています。
また、同社はAWS(Amazon Web Services)という大規模なクラウドサービス事業も展開しており、IT業界での地位も強固です。
このような安定的な業績と強固な地位から、多くの投資家から信頼を受けており、将来的な成長性も期待されています。
アルファベット(Google)
アルファベット(Google)は、Google検索、YouTube、Android、Chromeなどのサービスを提供するグローバルテクノロジーカンパニーです。
Googleは、オンライン広告市場の主導的なプレーヤーであり、世界中の人々が使う製品やサービスを開発しています。
また、Googleは、企業向けのクラウドサービスや自動運転技術などの新しい分野でも注力しており、市場シェアを拡大しています。
これらの要因から、Googleの株価は安定しており、投資家にとっては安定した長期的な成長潜在性があることが魅力的です。
また、Googleは、毎年多額のフリーキャッシュフローを生み出しており、株主に対する株式配当や自社株買いなどの資本配分政策にも力を入れています。
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買ってはいけない高配当株のよくある失敗談
高配当株でのよくある失敗談を3つご紹介します。
配当利回り8%を超えた銘柄を購入したが、株価が下落して結局マイナスになってしまった
配当利回りは、株価が下がると高くなる傾向にあるため、株式を購入した時点ですでに経営が悪化していた可能性があります。
増配を期待して購入したのに、配当がいつまで経っても増えない
利益が多く出たとしても、その利益を配当金として株主に還元する企業もあれば、さらなる利益のために再投資にまわす企業もあります。
特に成長株は利益を再投資する傾向があるといえます。
予想より配当が少なかった
配当利回りの予想は、それぞれの証券会社のホームページなどで確認できますが、あくまでも予想配当利回りは予想でしかありません。
当然、業績が予想より悪ければ配当も少なくなります。あくまで予想ということを念頭にいれて、購入する銘柄を選ぶ必要があるでしょう。
買ってはいけない高配当株のまとめ
今回の記事では、買ってはいけない高配当株についてご紹介しました。
高配当株は、不労所得を得られ、株価や底値が安定しているメリットがあります。
一方で、経営状態が悪化すると配当金が減配となったり無配となったりするリスクがありますので、銘柄選びは慎重に行わなければいけません。
配当利回りが高すぎる銘柄や、配当金が安定していない銘柄、特別配当や記念配当によって一時的に配当金が増えている銘柄は、十分に検討する必要があります。
また、自己資本比率が低い銘柄や長期的な赤字が続いている銘柄は、今後経営悪化により減配や無配となる可能性を持っているので注意しましょう。
※本記事は、特定の銘柄・株式購入の推奨・株式市場における銘柄の上昇または下落を示唆するものではありません。
※投資は損害を被るリスクがあり、投資元本は保証さない場合があります。リスク・注意事項の詳細はサービスサイトでご確認ください。
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