壁紙に生えたカビを取る方法は?生える理由や予防方法も徹底解説!

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壁紙に生えたカビを取る方法は?生える理由や予防方法も徹底解説!

「壁紙に生えたカビはどうやって落とせばいい?」「壁紙の掃除にカビハイターやカビキラーは使っていい?」など、壁紙にカビが発生したときの掃除方法に悩む方は多いでしょう。

本稿では、酢や重曹、エタノールを使用したカビ取り方法や、お子さんやペットに優しい壁紙のカビ取り方法を解説します。

掃除するときの注意点もご紹介するので、壁紙のカビ取りに困った際の参考にしてください。

トイレや洗面所など壁紙に生えたカビを取る方法

ご自宅で湿気の溜まりやすいトイレや洗面所、部屋の壁紙にカビが生えている場合、すぐにでもカビを取り除きたいことでしょう。さっそく壁紙のカビを取る方法を6つに分けてご紹介します。

(1)酢や重曹を使用してカビ取り

まずは、酢や重曹を使用した壁紙のカビ取り方法です。

用意するもの・道具酢(クエン酸でもOK)、重曹、水、スプレーボトル、消毒用エタノール、ゴム手袋、キッチンペーパー、ラップ、歯ブラシ、養生テープ、雑巾(2枚)

上記の道具が揃ったら、以下の手順でカビ取りを開始します。

1.スプレーボトルに酢を入れ、倍量の水で薄める(クエン酸なら小さじ2分の1に対して100mlの水)
2.重曹と水を紙コップなどに2:1の割合で入れ、重曹ペーストを作る(壁につけても落ちない程度の粘度)
3.ゴム手袋を装着し壁紙のカビが生えている部分にキッチンペーパーをあて、キッチンペーパーを養生テープで固定
4.キッチンペーパーの上から酢(クエン酸)スプレーを吹きかけ、5分放置
5.キッチンペーパーをはがし、歯ブラシに重曹ペースト付けでカビ部分に刷り込む(このとき強い力で擦ると壁紙が傷つくので注意)
6.重曹ペーストをつけた部分へラップを掛ける(ここでも養生テープを使う)
7.2〜3時間放置したのち、雑巾で水拭きする
8.その後、乾いた雑巾で拭く
9.最後に消毒用エタノールを吹きかけて、乾いたら完了

エタノールを吹きかけたあとは、部屋を換気し壁紙に湿気が残らないようによく乾燥させましょう。このとき湿気が残っていると、再びカビが発生してしまいます。

また、酢や重曹は壁紙を極力痛めずに使用できます。ただし、色落ちする可能性は0ではありません。そのため、まずは最初にお試しで壁の目立たないところへ吹きかけ、変色がないかを確認してください。

(2)エタノールを使用してカビ取り

続いては、消毒用エタノールのみでカビを除去する方法です。

用意するもの・道具消毒用エタノール(エタノール成分70〜80%のものが効果的)、ティッシュペーパー

用意するものは上記2つのみです。以下の手順で掃除をしましょう。

1.ティッシュに消毒用エタノールを含ませ、カビ部分にぽんぽんと当てたり、拭いたりする
2.部屋を換気して壁紙を乾かす

用意するエタノールは除菌効果の高いエタノール成分70〜80%のものが望ましいです。

ただし、消毒用エタノールに漂白作用はないため、カビによる黒ずみ除去までは難しいです。しかし体への害がないため、お子さんがいるご家庭での掃除に向いています。

また、壁紙を傷つける心配もありません。賃貸物件にお住まいの方にもおすすめの方法です。

(3)オキシクリーンを使用してカビ取り

続いてはオキシクリーンを使用した壁紙のカビ取り方法です。

用意するもの・道具オキシクリーン、雑巾(2枚)、お湯100ml、ゴム手袋

上記の道具が用意できたら、以下の手順で掃除を開始しましょう。

1.オキシクリーン付属のスプーンに8分の1の量のオキシクリーンをとり、100mlのお湯と混ぜる
2.ゴム手袋を装着、作ったオキシクリーン液を清潔な雑巾に含ませカビ部分を拭く
3.雑巾をよく水で濯ぎ、さきほどオキシクリーン液で拭いた部分を水拭きする
4.乾いた雑巾で、水拭きした部分を拭く

オキシクリーンは酸性漂白剤なので、色のある壁紙に使うときは壁紙の色に変化が出ないかを目立たない部分で確認してください。また、塩素系と混ぜると有毒ガスが発生し大変危険なので、注意しましょう。

(4)カビハイター希釈液でカビ取り

続いてはカビハイターを使用した壁紙のカビ取り方法です。

用意するもの・道具キッチンハイター、水、スプレーボトル、ティッシュ、雑巾(2枚)ゴム手袋

上記の道具を使用し、以下の手順でカビ取りを開始してください。

1.キッチンハイター希釈液を作る(キッチンハイターを100倍の量の水で薄め、スプレーボトルへ)
2.ゴム手袋を装着し、壁紙のカビが生えているところにティッシュをあてて上からキッチンハイター希釈液をスプレーする
(このとき、ティッシュなしでもいいですが、壁から液が垂れるのを防止するためにできるだけティッシュを使用する)
3.5分ほど放置し、濡らした雑巾で水拭きする
4.水拭きした箇所を乾拭きする

カビハイターは塩素系漂白剤です。こちらは酸性のものと混ぜると危険ですので、注意してください。また、漂白剤なので色のある壁紙には適さない方法です。壁紙の目立たない部分で試しに使用し、色の変化がないかあらかじめご確認ください。

(5)壁紙を張り替え、下地からもカビを除去

続いては、壁紙を張り替え下地にまで根を張ったカビを除去する方法です。カビが壁紙の大部分に広がっている場合はこちらの方法がおすすめです。

用意するもの・道具新しい壁紙、カビ取り剤、塗布型防カビ剤、防カビ用壁紙のり、スポンジ、ゴム手袋、マスク

上記の道具を用意したら、以下の手順でカビを除去しましょう。

1.マスクとゴム手袋を装着し、壁紙を剥がす
2.薄めたカビ取り剤を散布する※このときスポンジ含ませて壁に塗るのもOK
3.2〜3時間ほど経ったら水拭きをしてカビ取り剤を取り除く
4.水拭きして湿気がある程度なくなったら塗布型防カビ剤を塗る※ローラータイプがおすすめ
5.防カビ用壁紙のりを使用して新しい壁紙を貼る

新たなカビの発生を防ぐために、防カビ用の壁紙のりを使用してください。この方法で、根を張ったカビをほとんど除去できます。

ただし、自身で行う以上、掃除のプロではないため完全にカビを除去できるとは限りません。完全に除去したいときは、プロの力を借りましょう。

(6)プロを呼んでカビ取りを依頼

最後におすすめなのは、プロを呼んでカビ取りを依頼する手段です。

あまりにもカビが大量に発生している場合や、体調面に不安がある方、喘息やハウスダスト、アレルギーをお持ちの場合はプロに任せしましょう。

壁紙の掃除をプロに頼む場合の相場は、1平方メートルあたりで500~1,000円程度です。ただしカビ除去やカビ予防の場合、価格は応相談というところが多いです。

部屋の状態によって価格は左右されるため、まずは業者に相談してみましょう。

市販のおすすめカビ取り剤

ここまでは壁紙のカビ取りをする方法を解説してきましたが、ここからは市販のカビ取り剤をご紹介します。どれも壁紙に使用できるため、利用してみてください。

カビ取り侍シリーズ

出典:Amazon

まずは「カビ取り侍」シリーズです。こちらはお風呂などの壁に生えたカビ取り剤から、壁紙、漆喰用などさまざまな種類があります。

壁紙には画像の『カビ取り侍 液スプレー 強力タイプ』がおすすめです。約500回スプレー可能で長持ちしますし、詰め替え用も購入できるため筆者もこのシリーズを使用しています。

また、防カビ効果もあるため、カビが生えない状態を長くキープできます。

カビホワイトシリーズ

出典:Amazon

カビホワイトシリーズも壁紙のカビ取りにおすすめのカビ取り剤です。こちらはビニールタイプの壁紙に使用できます。

黒カビや青カビ、赤カビなどさまざまな種類のカビを掃除できるのが特徴です。壁紙に使えるのは画像の『カビホワイト カビ強力除去スプレー』です。

カビナイトNe

出典:Amazon

続いては、子どもやペットにも優しい乳酸系のカビ取り剤『カビナイトNe』です。

漂白剤ではないため人体に影響がなく、オレンジの爽やかな香りが特徴的です。カビ取り剤は基本的に漂白剤が多いので、独特の香りが苦手な方にもおすすめします。

壁紙に生えたカビを掃除する際の注意点

ここでは壁紙に生えたカビを掃除する際の注意点をご紹介します。

(1)お子さんやペットがいる家庭では安全な方法で掃除する

お子さんやペットがいるご家庭の場合、極力安全な方法で掃除をしましょう。方法としては、前述した消毒用エタノールでの掃除か、乳酸系のカビ取り剤を使用するのがおすすめです。

どうしても漂白剤など強力なカビ取り剤を使用したい場合は、十分に換気を行なったうえでお子さんやペットが近づけない状態を作ってください。

(2)カビや薬剤が目や肌に触れないように防備を整える

カビや薬剤が目や肌に触れないように注意することも大切です。薬剤を散布する際にカビの胞子が散ってしまうことや薬剤自体が体に付着することで、体に害を及ぼす場合があります。

基本的にカビの掃除をするときは、ゴム手袋やマスク、ゴーグルなどを使用し完全防備の状態で行いましょう。

(3)壁紙の材質を確認する

壁紙には水を吸収するタイプとしないタイプがあります。

・水を吸うタイプ:市販の壁紙用のカビ取り剤
・水を吸わないタイプ:薄めた漂白剤

上記のように水を吸うタイプの壁紙は、市販の壁紙専用カビ取り剤を使用してください。水を吸わない壁紙であれば、キッチン用のカビ取り剤などを薄めて使用できます。

本稿で紹介している酢と重曹での方法や消毒用エタノールの使用であれば、どちらのタイプの壁紙にも使用可能です。

(4)カビハイターやカビキラーは極力使用しない

カビハイターやカビキラーなどの漂白剤は極力使わないようにしましょう。そのまま使ってしまうと壁紙を傷つける恐れがあります。

使用する場合、前述したように希釈液を作ってください。100倍の量の水で薄めていただくだけでOKです。

(5)塩素系と酸性の薬剤は混ぜるな危険!

本稿でも塩素系と酸性の薬剤どちらもご紹介していますが、この2種類は絶対に同時に使用してはいけません。混ざってしまった場合、有毒ガスが発生してしまい大変危険です。

基本的に同じタイプの薬剤を使用しましょう。

壁紙にカビが生える理由は?

カビの発生原因は「気温25〜30℃」「湿度70%以上」「埃が溜まっている」の3条件がそろったときとなっています。とくに以下の場合この条件が揃いやすいです。

換気不足

ひとつは換気不足による湿気が大きく関わっています。とくに洗面所やトイレは湿気がこもりやすいため、カビが発生しやすいです。

トイレや洗面所以外にも、換気不足により箪笥と壁の隙間に湿気が溜まりカビが生えてしまうことがあります。

温度差による結露

夏も冬もエアコンや暖房を使用すると外気との温度差によって、窓が結露し湿度が上昇、カビが生えやすくなります。

実は窓だけでなく壁も結露してしまう場合があるため、定期的にカビ予防や掃除をする必要があります。

壁紙へのカビ予防法は?

壁紙のカビを落としたら、カビが生えてこないようにカビ予防をしましょう。

(1)セスキ炭酸ソーダを薄めて散布する

重曹と炭酸ナトリウムからできている、セスキ炭酸ソーダは防カビ効果が得られます。アルカリ性の洗剤でカビの発生の原因になる汚れを落としたり、カビ菌の働きを抑えてくれます。

まず、100均でも購入できるセスキ炭酸ソーダを小さじ2分の1だけ取ってスプレーボトルに入れ、200mlの水と混ぜセスキスプレーを作りましょう。

スプレーを壁紙に散布、乾いた雑巾や布巾などで拭くだけでOKです。

除菌効果はないため、カビを取るときには使用できない点に注意してください。

(2)こまめな換気と掃除

カビが生える原因で解説したとおり、湿気が溜まるとカビが生えやすくなります。そこで必要なのは、こまめな換気と掃除です。まず換気することで湿気を外に逃しましょう。

また、カビが生えていなかったとしても、時折乾拭きをするだけでカビは生えにくくなります。

さらに、埃もカビが生える原因になるため、部屋に埃がたまらないようにこまめに掃除してください。

(3)家具と壁の間に隙間を作る

壁紙と家具の間に隙間がないと、湿気が逃げにくくなりどうしてもカビが生えやすい状態になってしまいます。そのため、箪笥や食器棚などと壁の間には数10cmほど隙間を作りましょう。

隙間を空けておけば掃除もしやすくなるため、おすすめです。

壁紙に生えたカビを取る方法・予防方法まとめ

壁紙に生えたカビは酢や重曹、エタノールを使えば安全に落とすことが可能です。また、専用の漂白剤であれば、強力なカビも除去が可能なため使用するとよいでしょう。

カビが広範囲に生えてしまっている場合や掃除の時間が取れない場合は、プロに依頼する方法も検討しましょう。自分で掃除するより格段にきれいになりますし、手間も省けて他の家事に時間が使えます。

ご自身やご家族の生活スタイルに合う方法で、壁紙のカビを取り除きましょう。

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