古い乾燥剤を復活する方法は?再利用する方法をご紹介!
2023年02月07日
食品や衣服に入っている乾燥剤をそのまま捨ててしまっている人も多いのではないでしょうか?古い乾燥剤など使わなくなった物でも、再利用ができるのです。
再利用できる乾燥剤の種類や、乾燥剤の再利用方法についてご紹介していきます。意外な使い道もあるので、乾燥剤を捨てる前に参考にしてみて下さい。
乾燥剤は再利用できる?できない種類もある?
乾燥剤には主に3つの種類があります。その中でも再利用できる種類とできない種類があります。乾燥剤の種類や特性について見ていきましょう。
シリカゲル
シリカゲルという乾燥剤はケイ酸ゲルから作られています。お菓子やサプリなどに使用されている乾燥剤となっており、幅広く利用されています。
このシリカゲルは空気を乾燥状態にするという特性を持っています。シリカゲルの小さな粒が空気中の水分を吸収し乾燥させているのです。
水分を吸収したシリカゲルは加熱することで、水分が蒸発し再び乾燥剤としての機能を取り戻します。そのため、再利用できる乾燥剤となっています。
石灰乾燥剤
石灰乾燥剤は生石灰(酸化カルシウム)という成分からできています。強いアルカリ性という特性を持っているため、吸湿力は非常に優れています。
しかし、石灰乾燥剤は1度吸湿すると、再び吸湿機能を取り戻すことはできないのです。そのため、再利用はできない乾燥剤となっています。
また、石灰乾燥剤は水に濡れると発熱するという特性も持っているため、使い方を誤ると火傷の恐れもあるため、取り扱いには注意が必要です。
脱酸素剤
脱酸素剤は酸素を吸収する特性を持っています。包装の中や容器の中の酸素を減らすことで、新鮮な状態を保つことが出来るのです。
この脱酸素剤の成分は使い捨てカイロなどにも使用されている、還元鉄の粉となっています。シリカゲルと比べると再利用の可能性は低くなります。
しかし、脱酸素剤が入っていた食品の賞味期限までは使用が可能となっているため、他の食品などへの利用は可能となっています。
古い乾燥剤を復活させる方法
乾燥剤の中でもシリカゲルは一度使用しても再利用することが可能です。シリカゲルが湿気を吸収し粒の色がピンクや白に変わると、これ以上は吸収できないという合図です。
しかし、このシリカゲルは加熱することで再び乾燥剤としての機能を取り戻すことができるのです。乾燥剤を復活させる方法について見ていきましょう。
フライパンで加熱する
シリカゲルの乾燥剤を復活させる方法として、フライパンで加熱するという方法があります。シリカゲルを袋から取り出し、フライパンに広げて弱火で炒ります。
焦げないように強火ではなく必ず弱火で行うようにしましょう。そして、全体的に青色に変わるまで炒り、粗熱が取れるまで置いてから密封容器に移しましょう。
電子レンジで温める
フライパンよりも簡単に復活させるには、電子レンジで温める方法があります。シリカゲルを耐熱容器に入れて、解凍モードで様子を見ながら温めます。
この時、加熱しすぎてしまうと、焦げてしまうこともあるため、数分ずつ様子を見ながら行うようにしましょう。量が多いとムラができてしまうため、1袋ずつやることをオススメします。
天日干し
シリカゲルを再利用するための方法として、天日干しをするという方法もあります。天気が良く湿気が少ない時期なら、時間はかかりますが、安全に行うことが出来ます。
夕方になると湿気も多くなってきますので、14時頃までには取り込むようにしましょう。また、風邪が強いと飛ばされてしまうこともあるため、注意が必要です。
衣服乾燥機
たくさんの乾燥剤を一気に復活させるのに活躍するのが、衣服乾燥機です。衣服乾燥機は加熱温度も高くなりすぎないため、焦げる心配もありません。
網目の詰まったネットや布状の袋にシリカゲルの中身を詰めて、普通の乾燥モードで回すだけです。回転しながら乾燥するため、ムラにもなりにくいです。
乾燥剤の再利用方法をご紹介!
復活した乾燥剤は食品の乾燥以外にも、様々な再利用方法があります。そこで、乾燥剤を再利用するのに最適な方法をご紹介していきます。
粉類の除湿剤
小麦粉などの粉類や、砂糖や塩などの調味料は湿気を吸ってしまうと、塊になってしまい、使う時に困るということもあるでしょう。そんな時に、乾燥剤が役に立ちます。
乾燥剤を粉類や調味料の中に入れて置くだけで、サラサラの状態にしてくれるのです。だいたい3日ほどで元通りになります。コーヒーやお茶葉などにも利用可能となっています。
靴箱の除湿剤
1日履いた靴は冬でも汗をかいて中が湿っています。そのため、そのまま靴箱にしまってしまうと、カビや匂いの元となってしまいます。さらに靴箱全体が湿気でこもってしまいます。
そこで、靴箱に乾燥剤を入れて置くだけで、靴箱の中の除湿剤としての役割を果たします。靴が雨で濡れてしまった時は、靴の中に乾燥剤を入れて置くだけで乾燥してくれるため、オススメの方法となっています。
クローゼットの除湿剤
クローゼットの中は湿気がこもりやすく、カビの原因ともなりやすいです。そのため、クローゼットの中に乾燥剤をいれておくだけで、カビ予防やダニ予防にもなります。
オフシーズンの衣類などをしまっているタンスなどにいれておくのも、効果的です。乾燥剤を再利用して大切な衣類を守りましょう。
機密機器の除湿剤
一眼レフや望遠鏡などの精密機器は湿気にとても弱いです。なかなか使う頻度が少ないご家庭の場合、乾燥剤を入れて置くだけで、湿気から守ってくれます。
カメラケースなどの隅に入れて置くだけで良いので、頻繁にお手入れをする必要もなくなります。なかなか使っていない精密機器には入れておくようにしましょう。
水没した携帯の乾燥
防水機能がついていない携帯をうっかり水の中に落としてしまった時も、乾燥剤が役に立ちます。もうダメだと諦めてしまう前に、乾燥剤の中に入れて乾燥させることができるか試してみましょう。
乾燥させる方法は、乾燥剤の中に携帯を2~3日入れて置くだけです。携帯電話内部まで乾燥することができるので、もしかすると復活するかもしれません。やってみるだけの価値はあるでしょう。
化粧品の劣化防止
乾燥剤は化粧品の劣化防止としても効果的なのです。パウダー状の化粧品は、湿気が多いところに置いておくと、すぐに固まってしまったり、腐敗の原因になったりもします。
そんな時は、乾燥剤と一緒に化粧品を入れて保存しておくだけで、湿気防止となり、劣化を防ぐことができます。化粧ポーチなどに入れておくだけで効果を発揮します。
ドライフラワーに利用
ドライフラワーは自然乾燥でも作ることができますが、乾燥剤を使うことで早く作ることができます。ドライフラワーにしたい花と一緒に密閉容器に乾燥剤を入れます。
そのあとは、冷暗所に1週間ほど置いておくだけで、簡単にドライフラワーを作ることができます。自然乾燥よりも早くできて、ムラもなく仕上がるため、とても綺麗にドライフラワーを作ることができます。
石灰成分の乾燥材は園芸用に
乾燥剤の種類で石灰乾燥剤があります。そして、この石灰乾燥剤は再利用ができないと前述しましたが、実は別の用途で再利用することが可能なのです。
石灰乾燥剤は土壌をアルカリ性にする効果があります。そのため、石灰乾燥剤を肥料として活用ができるのです。畑などの大きな場所には不向きですが、小さなプランターなどの園芸には活用できます。
石灰乾燥剤の中身を土に撒いてよく混ぜるだけです。注意点として、水分が加わると発熱する恐れもあるため、必ず軍手をするなどして使用してください。
楽器のケースに入れる
木管楽器や弦楽器は湿気に敏感となっているため、湿気には気を付けなければいけません。そのため、楽器のケースの中に乾燥剤を入れることで、楽器を湿気から守ってくれます。
ケースに入れているから湿気は大丈夫と思いがちですが、ケース内も湿気がこもってしまいます。大切な楽器を守るためにも乾燥剤を入れて対策をしましょう。
乾燥剤を再利用する時の注意点
乾燥剤は食品や衣服に入っているため、安全だと思いがちですが、中には注意しなければいけないこともあります。乾燥剤を再利用する時の注意点についてまとめました。
石灰タイプの乾燥剤は火傷に注意
石灰乾燥剤を使う時は、水分を含むと発熱する恐れがあります。そのため、素手で触らないように注意しなければいけません。皮膚や服などに付かないようにもしましょう。
もし、触ってしまっても焦る必要はありません。ただし、すぐに水で洗い流すようにしましょう。皮膚が腫れたり赤くなったりするときは、病院を受診するようにして下さい。
子供やペットの誤飲に注意
子供やペットがいるご家庭では誤飲に注意が必要です。そのため、子供やペットが誤飲しないように、手の届かないところに置いておくようにしましょう。
万が一、乾燥剤を誤飲してしまったとしても、体にすぐに害がでるわけではありません。しかし念のため、かかりつけ医を受診し指示を仰ぎましょう。
乾燥剤の捨て方にも注意
乾燥剤をゴミとして捨てる時は、可燃ゴミとして捨てられますが、自治体によっては不燃ゴミとなる所もあるようなので、各自治体のごみの分別に従うようにしましょう。
何度も記載していますが、石灰乾燥剤は水を含むと発熱する危険があります。そのため、生ごみと一緒に出してしまうと、水に反応して出火するという事態にもなりかねません。十分に注意してゴミを出すようにしましょう。
乾燥剤を再利用し様々な用途に活用しよう!
乾燥剤のシリカゲルは何度も繰り返し使用できることがわかりました。そして、再利用方法としても、様々な用途に活用できます。コスパも良くエコにも優しいので、無駄なく利用ができます。
石灰乾燥剤は再利用することができませんが、園芸の肥料として活用ができます。そのため、乾燥剤をすぐに捨ててしまうのは勿体ないです。自分に合った活用方法を見つけて、乾燥剤を再利用してみて下さい。